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高圧電力が図解でわかる! 電気使用量(電気料金明細書)の見方

高圧電力 節電高圧電力

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大きなビルや工場などで契約される高圧電力は、主に一般家庭などで契約される低圧電力と比較すると、電気料金や明細書など、異なる部分も多くあります。高圧電力の電気料金明細書にはさまざまな数値が記載されており、一見わかりにくいような気もしますが、ポイントを押さえれば理解できるようになります。

ここでは、高圧電力の電気料金明細書の見方について解説しています。明細書の見方を理解することで、どの程度の電力を使っているかを把握できますので、参考にしてみてください。

ここでは、中部電力の明細書を例に挙げて説明していきます。

上記の図解に記されている各項目、およびナンバリングを一覧にしたものが以下の表です。

契約内容請求金額内訳
1.お客さま番号7.振替日と支払期日
2.契約種別8.基本料金
3.契約電力9.電力量料金
4.最大需要電力10.割引料金
5.供給電圧11.燃料費調整額
6.力率12.再生可能エネルギー(再エネ)発電促進賦課金

こちらの記事では中部電力の高圧電力電気料金明細を例に、契約内容、請求金額内訳の2つに分け、それぞれの項目を詳しく解説していきます。

https://www.tainavi-biz.com/energy-iot/3514/

契約内容

契約内容の項目には、契約の基本事項が記載されています。契約のプラン名や、請求金額を計算する元になる数値も書かれているため、確認してみてください。

お客さま番号

契約者のID番号です。電力会社に問い合わせる際などに必要となりますので、大切に控えておきましょう。

契約種別

契約のプラン名が記載されています。もし契約が高圧電力なのか低圧電力なのかわからない場合は、この項目を確認してみましょう。高圧電力の契約であれば、「高圧」という文字が契約名に含まれているはずです。

電力会社によっては「高圧」という言葉が使われていないこともありますが、その場合は、契約電力の項目を見てみましょう。この数値が50kW以上であれば、高圧電力の契約であると判断できます。

https://www.tainavi-biz.com/energy-iot/3379/

契約電力

契約している電力の容量です。過去一年間の最大需要電力を元に決定され、基本料金の計算の根拠となります。

最大需要電力

電力は、30分ごとに平均値が記録されており、その中で最も大きい値が、その月の「最大需要電力」としてこの項目に記載されます。そして、過去一年間の中で最も大きい「最大需要電力」が契約電力となり、基本料金が計算されます。

そのため、「最大需要電力」が前月までの最大値を超えないように管理することが大切です。もし最大値を超えてしまうと、翌月から契約電力が高い値に更新されてしまいます。一度上がった契約電力は1年間下げられないため、料金負担が大きくなってしまいます。特に、夏や冬は空調設備の使用が多くなるため、「最大需要電力」が大きくなる可能性が高く、注意が必要です。

https://www.tainavi-biz.com/energy-iot/3492/

供給電圧

供給電圧の数値が記載されています。この数値が6kV以上であれば高圧電力の契約と判断できます。

もし、どの項目でも高圧かどうか判断できないときは、敷地内にキュービクルがあるかどうかを確認してみましょう。高圧電力は、6,600Vで敷地内のキュービクルに送られ、そこで100Vや200Vに変圧されるため、キュービクルがあれば高圧電力の契約であることがわかります。

力率

力率とは、電力会社から送られてきた電力のうち、有効に使用された電力の割合のことで、昼間の時間帯(8〜22時)に測定された数値を元に計算され、月ごとに決まります。そして、この力率を元に「力率割引・割増」と「基本料金」が以下のように算出されます。

力率割引・割増 = (185 – 力率)/100

基本料金 = (契約電力) × (基本料金単価) × (力率割引・割増)

つまり、力率が高いほど割引が大きくなり、結果として基本料金は割安となります。逆に、力率が低いほど割増が大きくなり、電気料金は割高となります。

前述のように、力率は8〜22時に測定した値を元に計算されるため、この時間帯に高力率な家電を使い、早朝・深夜に低力率な家電を使うことで、電気料金の削減につながります。

https://www.tainavi-biz.com/energy-iot/1922/

振替日と支払期日

請求金額の支払期日が記載されています。支払い期日を過ぎてしまうと、延滞金を払うことになるため、注意しましょう。

請求金額内訳

請求金額内訳には、電気料金の計算の元になる数値が記載されています。
電気料金は、基本料金、電力量料金、再生可能エネルギー発電促進賦課金の3つを合計して下記のように計算されるため、電気使用量と共にそれぞれの金額が表示されています。

電気料金 = 基本料金 + 電力量料金 + 再生可能エネルギー発電促進賦課金

基本料金

この項目には基本料金が記載されています。基本料金は、契約電力と力率によって、以下のように計算されます。

基本料金 = (契約電力) × (基本料金単価) × (力率割引・割増)

基本料金単価は、「請求金額内訳」の右にある「電気料金単価表(13)」に記載されています。

料金単価表

この例の場合は、

基本料金単価 = 1,614.86(円/kW)であり、

力率割引 = (185 – 100)/100 = 0.85となるので、

基本料金 = 300(kW) × 1,614.86(円/kW)× 0.85 = 411,789.30円

となります。

契約電力と力率は、前述のように電気の使い方によって月ごとに変化し、電気料金にも大きく影響してくるため注意が必要です。

https://www.tainavi-biz.com/energy-iot/897/

電力量料金

この項目には電力量料金が記載されています。電力量料金は、電力量料金単価と使用電力量によって、以下のように計算されます。

電力量料金 = (電力量料金単価) × (使用電力量)

電力量料金単価は、電気料金単価表(14)に記載されており、季節や平日・休日によって異なります。
また、使用電力量はその月の電気使用量を示しており、この数値が大きいほど、多くの電力を使用したことになります。

割引料金

契約継続などによる割引額が表示されています。この例の中部電力では、契約継続期間により基本料金を割引するメニューが準備されています。このメニューに加入すると、電気の使用開始日から1年以上経過している場合は1.0%、さらに1年経過すると1.5%、2年経過以降は2.0%の割引が適用されます。

一般的に、契約を継続していると割引率は高くなっていきます。ただし、割引率には上限があることも多いため、契約継続するよりも電力会社を乗り換えた方がお得な場合もあります。ぜひ、他社の見積もりも確認してみてください。

燃料費調整額

燃料費調整額とは、原油・石炭・液化天然ガスといった火力燃料の価格変動を電気料金に反映させるための数値で、以下のように計算されます。

燃料費調整額 = (燃料費調整単価) × (使用電力量)

燃料費調整単価は、電気料金単価表(15)に記載されています。この例の場合は、

燃料費調整単価 = 0.66(円/kWh)であり、

使用電力量 = 39,000(kWh)ですので、

燃料費調整額 = 0.66(円/kWh) × 39,000(kWh) = 25,740(円)
となります。

燃料費調整単価は、それぞれの火力燃料の3ヶ月間の貿易統計価格に基づいて、毎月決定されます。平成24年1月〜3月の平均の貿易統計価格に基づいて基準燃料価格が設定されており、それを上回るときはプラスの調整が行われ、下回るときはマイナスの調整が行われます。

再生可能エネルギー(再エネ)発電促進賦課金

近年、「再生エネルギーの固定価格買取制度」が制定され、再生可能エネルギーによって発電された電力を、電力会社が一定の価格で買い取ることになっています。この制度により、発電設備を導入する費用の回収計画が立てやすくなるため、より普及していくことが期待されています。

また、この制度によって、電力会社が電力を買い取るための費用は、電気の使用者全員が「再生可能エネルギー発電促進賦課金」という形で負担することになっています。再生可能エネルギー発電促進賦課金は、電気の使用量に応じて以下のように決定されます。

再生可能エネルギー発電促進賦課金 = 再生可能エネルギー発電促進賦課金単価 × 使用電力量

再生可能エネルギー賦課金単価は、電気料金単価表(16)に記載されています。この例の場合は、

再生可能エネルギー賦課金単価= 0.75(円/kWh)であり、

使用電力量 = 39,000(kWh)ですので、

再生可能エネルギー発電促進賦課金 = 0.75(円/kWh) × 39,000(kWh)= 29,250(円)
となります。

「再生可能エネルギー発電促進賦課金単価」は、年間で再生可能エネルギーがどれくらい導入されるかを予想し、毎年度、経済産業大臣によって決定されます。

高圧電気料金を削減するポイント

高圧電気料金を削減するには、現在の電気使用状況や電気使用量を確認して基本料金の見直しをすることが大切です。

ただし、企業にとって業務に必要な電力量を確保することは欠かせません。ここでは、現在の電気の使いかたのままで電力コストやCO2排出量を削減する方法についても紹介します。

基本料金の見直しが必要な理由

基本料金の計算に使われる力率や契約電力は、電気の使用状況や使用量によって決まります。そのため、電気使用量をできるだけ抑えるのが高圧電気のコスト削減に有効です。

高圧電力の基本料金は「 契約電力×基本料金単価×力率(割引または割増)」で計算できます。現在の基本料金がどのように決まっているのかを改めて確認しましょう。

詳しくはこちらの記事でも解説しています。

https://www.tainavi-biz.com/energy-iot/897/

電力使用量がコストに反映される

そもそも、基本料金には電気量料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金が含まれています。これらの料金は電力使用量に比例して決まるものです。電力使用量がコストに反映されるため、使用量が多いほど基本料金は高くなります。

【高圧電気料金の計算方法】

高圧電気料金=基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金

電力量料金=(電気量料金単価×使用量)±(燃料費調整単価×使用量)

再生可能エネルギー発電促進賦課金額=再生可能エネルギー発電促進賦課金単価×使用量

https://www.tainavi-biz.com/energy-iot/1280/

電気の利用はそのままで電力コストを削減する方法

高圧電力のコスト削減を達成するには、電気使用量の見直しも必要です。しかし、企業に必要な電力量はある程度決まっているため、使用量を大きく減らすのは難しいでしょう。

電気料金プランの見直しで電力コストを削減するには、全国エリアの複数電力会社からの相見積りが可能なスイッチビズがおすすめです。よりお得なプランに乗り換えることで、同じ電気使用量でも電力コストの削減を目指すことができます。

https://www.tainavi-biz.com/energy-iot/642/

いつもの電気を使うだけでCO2排出量を削減する方法

現在の電気使用量のままでCO2排出量を抑えるには、電気料金プランをCO2排出量ゼロのプランに変える方法があります。CO2排出量ゼロのプランは、太陽光発電や水力発電などのCO2を出さない再生可能エネルギーを使うものです。

環境保全に貢献できるCO2排出量ゼロのプランも、スイッチビズなら複数プランでの相見積もりが可能です。ご希望のプランが選べるスイッチビズにぜひご相談ください。

明細書を活用して電力コストを削減する方法

以上のような数値を合計した額が毎月の請求金額になります。電気料金明細書を理解すると、請求金額だけでなく、どの程度の電力を使っているかを把握できます。そのデータは節電につなげたり、電力会社の変更を検討するのに活用できますので、ぜひ明細書を見直してみてください。

また、お得な電力会社を見つけるためには、一括見積もりサイトの利用が時間と労力を短縮できるためおすすめです。スイッチビズでは無料で5社に一括見積もりができますので、ぜひお試しください。

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