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特別高圧で知っておきたい5つのポイント

高圧電力 高圧電力

高圧

特別高圧とは、7000ボルトを超えた場合の送電電圧のことを言います。
受電電圧では、20000ボルト以上、電力契約が2000kW以上の場合、特別高圧に該当します。

ここでは、特別高圧で知っておきたい5つのポイントを紹介しています。

特別高圧の停電回避の3種類の受電システム

ネットワーク

特別高圧には、停電のリスクを軽減するための3つの受電システムがあります。ここでは、それぞれについて説明いたします。

スポットネットワーク受電は停電しにくいシステム

特別高圧のような高圧電力では、停電している時間を最小限に抑えるため、本線と予備線の2回線以上の受電方式が採用されます。

例えば、本線が落雷などで停電してしまった場合は、予備線に切り替えることで、電力の供給を継続することができます。

中でも都市部にて多く採用されているスポットネットワーク受電は、契約電力2000キロワット以上の事業者が契約できる方式で、3回線を使って受電するため、逆電力遮断や差電圧投入や無電圧投入といったコントロールのためのメリットがあり、最も停電しにくいシステムと言われています。

その分、どうしてもコスト面では高めになってしまうかもしれませんが、抜群の信頼性があります。

本線予備線受電は停電の時間を少なくする

本線予備線受電は、本線と予備線の2回線を使って受電する方式です。

もしも事故や故障などで本線が停電した場合、予備線に切り替えることで、停電の時間を少なくすることができます。

ループ受電で停電のリスクを軽減

ループ受電は、別の工場などの施設とループ上に配電線を設置して受電する方式です。

常に2回線で受電しているため、仮に1つの回線が停電した場合でも、一旦遮断させることで、もうひとつの回線からの受電が遮断することなく継続されます。

ループ受電は、22キロボルトから66キロボルトの特別高圧にて採用されています。

特別高圧を利用するための条件とは

特別高圧

特別高圧は、発電所で造られた220キロボルトの電力を、送電線を通して1次変電所に送り、60キロボルトに下げた後に工場などに送電します。電気料金契約の中では、最も高くなります。
特別高圧は、最大電力量が2000キロワット以上の施設でないと、契約できません。

特別高圧を使用するためには、専用の鉄塔を建設した施設に設置された変電所から送電線を直接引く必要があります。

そのため、導入するには鉄塔の建設費用(億単位)がかかります。
他には、変電所などの管理をする電気主任技術者を選ぶことも条件となります。

⇒高圧電気設備には2種類ある!

特別高圧変電所とは

特別高圧変電所とは、特別高圧を使用するための施設です。主な設備として、受電盤があります。
受電盤には、電力会社から供給される電気の責任分界点となる、開閉器や遮断器や接地開閉器の状況が表示されます。

特に、開閉器や遮断器に関しては、LEDランプによって判断することが可能となっています。
これらの機器は落雷などの事故があった時や、鉄塔の補修工事などで停電した場合に、本線から予備線に切り替えるための操作に使われます。

受電盤のメーターのうち受電用断路器や遮断器そして断路器に関しては、電力会社の中央制御室にてチェックできるため、必ず電力会社と相談の上で開閉の操作をするように定められており、電力会社直通の電話が設置されています。

https://www.tainavi-biz.com/energy-iot/642/

特別高圧には電気主任技術者が必要

技術者

電気主任技術者とは、電気設備の点検や保安や管理を行う仕事ができる資格です。
資格試験に受験をして合格するか、一定の時間講習を受けることで取得できます。

電気主任技術者の資格には、3種類があります。

1.第一種
事業用の電気工作物のすべての電圧を取り扱うことができる資格です。

2.第二種
事業用の電気工作物の170キロボルト未満の電圧を取り扱うことが可能です。

3.第三種
事業用の電気工作物の50キロボルト未満の電圧が取り扱えます。
ただし、この資格では、出力5000キロワット以上の発電所には適用されません。

特別高圧の変電所などの施設には、この資格を持っている人だけが近づくことができます。知識のない人が、近づいて思わぬ事故に巻き込まれることを防ぐためです。

特別高圧の使用のためには、工場などの施設に有資格者を雇用するか、外部に委託することが必須となっています。

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