家と電球

現代人の生活にとって、電気は水と同じくらいに欠かせない存在となっています。近年は地球温暖化の深刻さがより増していることもあり、電力消費を抑えること自体が難しい時代になっているのです。

しかし、それでは家庭における消費電力は留まることなく上昇し続け、発電においても余分な資源を使わなければなりません。現在は節電を進めることはもはや一家庭だけでの問題ではなく、社会全体として取り組まなければならない時代となっているでしょう。

現在は家庭で電力消費の効率的な制御に役立つデマンドコントロールが注目されていますが、今回はそのサービスの仕組みや得られるメリットなどについて詳しく説明していきます。

デマンドコントロールとは一体どのようなサービス?

考える女性

このデマンドコントロールが一体どのようなサービスなのかと言いますと、電力を常に監視して総合的に電気代を減らそうとするものです。使ったら使っただけ支払う従来の電力消費とは異なり、支払いをできるだけ少なくすることを最大の目的としたサービスと言えるでしょう。

ただ、このサービスの開始には専用の機器を導入して、電力供給側と連動して情報を共有しなければなりません。それでも、デマンドコントロールでは機器を使って具体的にどのように進められるのでしょうか?

電力をどれだけ使用しているかオンタイムで監視可能

まず、デマンドコントロールではあらかじめ「デマンド」、つまり消費に必要な電力量を決定しなければなりません。そして、それが実際の消費を超えないようにすることが電気代を抑えることに他ならず、この点を達成するために監視用の機器が導入されるという訳です。

これは通常、電力供給側で一般的に見ることができる情報ですが、それを各家庭内でも見られるようにすることで電力消費をスムーズに進める大きな狙いがあります。

監視機器に表示されているのは現在のオンタイムでの電力消費になりますので、何を使用していることでどれくらいの電力が消費されているかについても把握できるのです。よって、常に毎日の電力に関心を持つことがデマンドコントロールの基本的なコンセプトと言えるでしょう。

通常使用する電力に関心を持つことで電気料金を減らす

デマンドコントロールは毎日家庭内で使っている電力の推移を客観的に見ることができます。つまり、監視機器を導入することで否応なしに電力使用状況を目の当たりにしますので、ご家庭の誰もが電力そのものへの関心が高まっていくのです。

これにより、結果的に電気料金が高くなる理由を知らず知らずのうちに分析できるようになり、毎月の電気料金の減少についても自然に達成できるようになっていくでしょう。

一般家庭では目標の消費電力を決める機会はまずありませんが、それをビジュアルで提示してくれるデマンドコントロールは今後さらに多く家庭に普及していく伸び白を持っています。

デマンドコントロールはオール電化の導入では必須サービス

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デマンドコントロールが当たり前に導入されている家庭の電力環境として、その多くでオール電化が実現されていることに注目しなければなりません。オール電化と言えば家庭で使用されるエネルギーのうち、水を除いたすべて電気で賄おうとするエネルギー供給方式です。

使用するエネルギータイプが減ることで、その管理もしやすくなりますがコストが下がるかどうかは別問題になるでしょう。オール電化では火災などのリスクは軽減されますが電気料金の管理は努力が必要で、ここにデマンドコントロールの大きな役割があります。

電気の使い過ぎを未然に防ぐことが可能になる

オール電化にした場合、よくあるデメリットの1つにガスよりも熱効率が悪く感じられるという点があります。特にお湯などを作る場合に単価はガスよりも安いのに、ガスを使っていた時よりも温かさが感じられないということも良くあるでしょう。

これにより、同じ熱効率を求めるためにより高い温度で沸かしてしまい、気が付けば電気の使い過ぎをしていたケースもかなり多く存在しているのです。

しかし、他の家電機器などの電力消費状況を監視していれば、その部分を節電することでお湯の沸かしたりする事も可能となるでしょう。デマンドコントロールでは単に電力消費の監視に留まらず、家電同士の消費電力を比較して優先度を見極めて全体で使い過ぎを未然に防げます。

デマンドコントロールに使用する機器や設備の仕組みは?

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デマンドコントロールは企業向けの高圧電力から、家庭向けの低圧電力まで幅広い顧客層に導入が進んでいます。

デマンドコントロールはもともと高圧電力契約向けだったのですが、国がHEMSと呼ばれる電力制御システムの導入を推奨し始めたことから家庭向けのデマンドコントロールサービスも急増しているでしょう。

しかし企業向けの場合、デマンドを超えてしまうと次年度の電気契約がそれを基準に高く契約することになるケースもあり、日常的なデマンド管理は家庭よりもさらに大きな意義を持つのです。

さて、ここからはデマンドコントロールに実際に使われる機器や設備における仕組みについて詳しく説明していきます。

機器自体が電力の自己制御をしてくれるタイプ

デマンドコントロールの制御タイプでメインになっているのが、いわゆる自動制御タイプと呼ばれるものになります。

これは各家電のコントロールについて重要性をあらかじめ決めておき、万が一でデマンドの目標値を全体で超えそうになるまえに重要性の低い家電から電力消費を自動でコントロールしていくタイプです。

ここでいう自動制御は自動的に電源を切ることを指し、その多くの対象のものがエアコンなどの消費電力の高いものに設定されることが多くなります。

ただ、この方式にもデメリットがあって、メーカーなどの製造拠点でこれを導入すると、製造環境が急激に高温化するので製造スタッフや製造機器に何らかの負担を強いる可能性もあるでしょう。

デマンドを超えそうになると警告してくれるタイプ

それでも、デマンドコントロールの良い特性を使って、自分たちのマニュアルで制御していこうとする警告のみの管理方式も存在しています。

このタイプでは急に家電機器が止まってしまう弊害はないのですが、警告が鳴るたびに自分たちで電力を制御する努力が常に求められるために日常的に管理する側にストレスを与える事も多くなるのです。

特にこのようなケースがメーカーでの導入の際に見られ、一般家庭におけるデマンド管理は比較的スムーズに運用できる方式と言えます。

よって、自動制御は法人メーカー向け、手動制御は家庭向けに導入されることも多いですが電気料金を軽減するという目的であれば自動制御ほどは上手く達成されません。

デマンドコントロールを導入することで得られる精神的メリット

家

このデマンドコントロールを導入することでの経済的なメリットはご理解いただけたでしょう。しかし、気になるのはこれを導入することによる精神的なメリットです。

ただ単に電気料金が安くなるだけでは、将来的に期待できるメリットとしてはそれほど大きくはありません。やはり、生活習慣にも好影響を及ぼしてくれるくらいのものは期待できないのでしょうか?

家庭内において日常的な節減意識を総合的に高められる

デマンドコントロールは、パソコンやスマホなどの端末から家庭内におけるオンタイムな電力消費を監視できますので、それを繰り返し監視することによって電力以外にも日常的な節減意識を総合的に身に着けられます。

水道はもちろん、日ごろからの日用品への支出に関しても無駄に支出しているものはないのか、神経質になるまではなくとも当たり前の関心事として家族の中に根付いていくことも十分にあり得るでしょう。

共有パソコンにて家族全員で1日に一回監視する機会を設けることで、家族内における節減意識をより盤石なものにすることも可能です。

消費電力の低い生活パターンを構築することができる

また、デマンドコントロールに慣れてきますと、普段から使用している電化製品についてもより電力消費効率が良いものが欲しくなります。そして、それを購入して使い続けることで実際に電気料金も抑えられる訳ですから、節電そのものへのモチベーションも大きく高まっていくのです。

これにより、自分自身もできるだけ電力を使わなくて済むような行動パターンも構築できるようになり、それまでの電力を消耗していた生活習慣からも脱却できる意外なメリットも期待できます。