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学校の経費削減に乗り出す!経費の割合からみる対策

コスト削減の基礎知識 [コスト削減]学校
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学校の経費の割合はどうなっているの?

学校の経費は、大まかに分けて次のような割合になっています。

1位…人件費 90.7%
2位…管理費 3.6%
3位…授業・特別活動経費 3.4%

学校の経費は、これらでほとんど全てを占めています。

それぞれの項目について、どんなものが含まれているかを、順に説明していきますね。

その1:人件費

人件費には、常勤の職員と、非常勤の職員の給料が含まれています。

どの企業でも人件費は経費のなかでも高い割合を占めていますが、人件費を削ればその分教育の質が落ちたり、学ぶ環境が悪くなったりするなどのデメリットも大きいため、なかなかすぐに削るというのは学校側の努力だけでは難しいところがあります。

その2:管理費

管理費は、光熱水費や施設整備など維持管理、その他の項目に分けられます。

この中でも、光熱水費は、人件費を除く支出の中では25.1%の割合を占めており、見過ごせない出費となっています。施設整備を大きく削ってしまうと、人件費と同様に子供達が学ぶ環境が悪くなってしまったり、最悪の場合施設の安全が保たれなかったりすることもあるため、こちらもあまり手を出せない領域の経費と言えます。

そのため、管理費の中では、「光熱水費」をメインに削減することが対策となるでしょう。

その3:授業・特別活動経費

授業・特別活動経費とは、授業や特別活動(修学旅行など)に必要な経費を指しています。

授業や修学旅行の費用は、学校を運営するために必要不可欠なものですので、経費削減はあまり期待できない領域です。無理にこの部分の経費を削ってしまうと、授業に今まで使っていた道具が使えずにスムーズに進めることができないなど、実害が多いため、もし削減するとしても、慎重に対策を行いましょう。

経費を削減するのに、すぐにできる対策とは?

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学校の経費を削減する方法として最も有効なのが、「人件費」を削減するという方法です。

しかし、教師は残業代が基本的につかないため、企業のように「残業代を減らす」といった対策は難しいのが現状です。また、先述の通り授業にかかっている費用を削減するのも、実害が多く予想されるため、簡単には減らせません。

となると、有効なのが「管理費」を抑えることですよね。

特に、水道・光熱費は人件費以外の中でも25%以上と、高い割合を占めているため、これらにかかっている経費を削減するのが良いと言えます。

そこで、今回は、水道・光熱費に対する学校側の対策として、有効なものをいくつかご紹介いたします。

効果的な水道代の節約対策2つ!

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すぐにできる水道代節約テクニックとしては、歯磨きのときにコップを使う、などがありますが、ここでは生徒たちの生活は変えずに、学校側がコントロールできる効果的な節約対策を2つご紹介いたしますね。

プールクリーナーを導入する

プールクリーナーとは、その名前通りプールに張ってある水をろ過し、泳げる状態に整える設備のことです。

プールに含まれるサビや鉄粉、砂、枯葉、鳥の糞などをきれいに除去できるため、普通に毎回水を交換するよりもきれいに、かつ水代を節約できるというメリットがあります。

また、1回のプールの水を交換するには30万円前後ものお金がかかると言われていますが、プールクリーナーは40〜50万円で購入できますので、年間で3〜4回のプールの水交換の手間と水道代を節約できれば、年間で50〜100万円程度の節約効果を見込めます。

耐久年数は5〜10年ですので、トータルで少なくとも250万円は節約できるということですね。

初期投資はもちろんかかってしまいますが、その分経費も大幅に節約できるアイテムですので、導入がおすすめです。

節水システムの導入

職員や生徒の生活には影響を与えず、簡単に水道代が節約する方法の一つが「節水システムの導入」です。

節水システムは、メーカーによりやり方は異なりますが、水栓にとりつけるものが多く見られます。

節水システムを取り付けることで、水流の勢いは変えずに水の量を10〜50%も減らすことができます。

手軽にできる節水方法(コップを使うなど)だけでは節水効果が物足りない時には、人に負担をかけずにできる対策ですので、初期投資はありますが、効果的ですので、一度検討してみてください。

効果的な電気代削減対策3つ!

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学校での節電対策としては、生徒と協力して行えるもの、学校側の努力で行うものの2種類があります。
今回は、生徒にやってもらうことではなく、学校側としてできる大きな対策をいくつかご紹介いたしますね。

省エネな照明器具を導入する

省エネな照明器具の代表例は「LED」照明器具です。
今まで使っていた蛍光灯タイプの照明器具を全てLEDタイプの照明に変えることで、大幅な節約効果が見込めます。

例えば、教室全体の照明を全てLEDタイプに変えた時、1つ100Wの消費電力の蛍光灯を1つ50Wの消費電力のLED照明に変えたとして、
10台分では、(100W−50W)/台×10台=500W分の消費電力が抑えられます。

1日に8時間つけていたとして、年間に200日教室を使う日数があると仮定すると、
500W×8h/日×200日=800kWh(k=1,000)分
の電気代が安くなります。

電力使用量単価を、仮に新電力の基準単価を参考にして27.0円/kWhとすると、
年間の電気代削減金額は、800kWh×27.0円=21,600円
にもなります。

LED照明は通常の蛍光灯に比べ耐久年数も長いため、取り替えの手間も少なくなると考えると、メリットも大きい電気代削減方法です。

エアコンの設定温度を夏場は「28℃」、冬場は「20℃」に設定

エアコンの設定温度は、環境省の推奨温度は夏場「28℃」、冬場「20℃」とされています。

一般的に、設定温度が1℃変わるとエアコンの消費電力は5〜10%の節約になるといわれておりますので、エアコンの設定温度をできるだけ推奨に近づけて使用するのが理想的です。

電気代を具体的に計算してみますと、冬場に23℃で1000Wの消費電力がかかっている時、3℃下げると、20%の消費電力が削減できたとして、1000W×0.2=200W分の電気代が浮きます。

1日に8時間、20日間使用したとすると、200W×8h/日×20日=32,000Wh=32kWhの消費電力量になり、これを30教室分やったとすると、32kWh×30=960kWh、電気代は、960kWh×27.0円/kWh=25,920円、つまり1月に20日教室を使ったとき、25,000円以上も節約効果があると算出できます。

エアコンを全く使わないのではなく、温度設定を変えるという方法ですので、まずは暑さをみながら実行しましょう。

電化製品の買い替え

エアコンをはじめとする電化製品は、古いものだと電気代が倍近くかかってしまうものもあります。

学校全体の設備の買い替えとなると大きな費用がかかってしまいますが、例えば古くなったエアコンを買い換えるだけでも、機種によっては年間5万円の電気代がかかっていたものが、3万円程度まで抑えられることもあります。

校内で10台のエアコンを買い換えると、それだけで年間30万円も費用が抑えられますので、学校の設備全体が古くなってきたというのであれば、一度機器の入れ替えを検討してみてください。

効果的で学校側でできる対策を実行してみよう

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学校の経費の割合は、人件費が最も高く、ついで管理費や授業などに必要な費用となっています。

授業に必要な費用や、人件費というのは学校という性質上なかなか削減するのが難しい部分がありますが、工夫次第では生徒や職員の環境を悪くすることなく経費削減することができます。

生徒と一緒に行う対策も、きちんと実行すれば大きな節約効果になりますが、学校側で行える設備の対策を実行すれば、すぐに節約効果を実感することができます。

学校側でできる効果的な対策は、「初期投資が必要」という面もありますが、一度導入してしまえば、数年は費用がかからなくなるものがほとんどです。

一時の費用も大切ですが、長い目で見て良い方法を選ぶことはもっと大切ですので、今回ご紹介した効果的な対策をぜひ検討・実践してみてくださいね。

この記事の執筆・監修者

佐伯 淳二

佐伯 淳二株式会社グッドフェローズ 代表取締役副社長|太陽光発電専門家

富山県出身。海外でMBAを取得後、2009年、株式会社グッドフェローズに参画。
情報メディア「タイナビ」シリーズを立ち上げ、自ら記事執筆者として、家庭用太陽光から産業用、蓄電池、発電所売買まで幅広くカバー。
結果、国内再エネ設備72万件の約11%を非住宅用「タイナビ」会員が占めるなど、原発10基相当分の再エネ化へ寄与。
BSテレ東「日経プラス」出演を筆頭に、共同通信社や大手マスメディアの取材多数。
現在、自社メディア会員数14万人を突破。NTTスマイルエナジー社「産業用エコめがね販売実績No.1」7年連続受賞。

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