業務用冷蔵庫の電気代を計算してみた!
カフェやラーメン屋、居酒屋経営などの飲食店や食品加工業で必要になってくるのが業務用冷蔵庫です。
業務用冷蔵庫は家庭用の冷蔵庫よりも大きく、ステンレス使用で形状も異なるため電気代がいくらかかるのか不安に思うのではないでしょうか?
経費に大きくかかわる電気代は、なるべくかからないようにしたいものです。
飲食店や食品加工業でかかる電気代の大半は業務用冷蔵庫と空調設備です。
業務用冷蔵庫にはさまざまな種類があります。
冷蔵が主体のものや冷凍が一緒になっているものがあり、大きさも種類豊富で用途によって買いわける必要があります。
しかし、業務用冷蔵庫には単相100Vや三相200Vが存在し、冷蔵庫にかかる電気代やコンセントの形状が違うため最初の検討を間違えると永遠に電気代の負担額が増えてしまい、損をしてしまう場合があります。
経営を成功させるために、負担になる無駄な経費を省くのはとても大切です。
- 業務用冷蔵庫の電気代の計算はどうやってやるの?
- コンセントの形状は?
- 業務用冷蔵庫の節約方法を知りたい!
業務用冷蔵庫の電気代はどれくらいかかるの?
家庭用の冷蔵庫とは明らかに見た目や大きさが違う業務用冷蔵庫ですが、業務用となればやはり気になるのは「電気代」ではないでしょうか?
しかし、家庭用冷蔵庫よりも業務用冷蔵庫の電気代はあまり知られていないのが現実です。
プロで使用されている方の多くは購入し、使用してから初めて電気代がいくらかかるのか知ったという方が多いのではないでしょうか?
年間消費電力量から業務用冷蔵庫の電気代を計算する方法
業務用冷蔵庫の電気代はカタログなどに掲載されている年間消費電力から計算ができます。
年間電気代=年間消費電力×契約している電気料金の1kWhあたりの電力量単価
ホシザキのHR-120Zの年間消費電力は500kWhです。
契約している電力量単価が25.91円ならば計算は
500kWh×25.91円=年間電気代は約12,955円です。
この年間電気代は使用頻度や住んでいる環境で違いがでるためあくまでも目安の電気代です。
この「年間消費電力」とはJISの測定方法で計算されており、周囲温度や周囲湿度、庫内の温度、扉の開閉回数、1kWhあたりの電力量単価などの条件を同じに、値を算出しているため必ずしも同じ条件といえません。
しかし、購入するときに多種類の業務用冷蔵庫を選ぶ場合に電気代の比較が簡単でわかりやすいため参考にするとよいでしょう。
業務用冷蔵庫の購入で大切な5つのポイント
業務用冷蔵庫は大きさや形状、メーカーがさまざまで条件で電気代が大きく変化します。
そのため節約を重視するのなら、購入前に知識を深めることが大切です。
業務用冷蔵庫は大きく分けて次の5つの条件で電気代が変わります。
1. サイズ
2. コンセントの形状(単相100V・三相200V)
3. 1日の開け閉めの回数
4. 季節
5. メーカーや機種の違い
1.サイズ
業務用冷蔵庫を選ぶ場合最初に選ぶのがサイズです。
サイズは冷蔵と冷凍の使用頻度に合わせて決めますが、小さめの店舗で経営を考えているのなら冷蔵1:冷凍2が適度なサイズになります。
また、たくさんのお客さんを相手に経営をするのなら大規模な業務用冷蔵庫が必要になるため、冷蔵3:冷凍1や冷蔵2:冷凍2、冷蔵4:冷凍2冷蔵5:冷凍1など冷蔵と冷凍の食品保存の比率を予測し業務用冷蔵庫を選択する必要があります。
横幅は625mm〜1800mm、高さは18900mm〜2150mmなど形状がさまざまです。
厨房に設置しようと考えていてもサイズを間違えると設置ができないケースもあり、必ず、置くスペースを最初に確保しなければなりません。
また扉を開けた時のスペースも必要になるため
- 人が通るスペースや通路に余裕があるのか
- 冷蔵庫の扉を開けたときに扉が周りにぶつからないか
などを踏まえ、業務用冷蔵庫を設置したイメージをしてからの購入をおすすめします。
大規模で経営をするのならそれなりのサイズを選択しないと食品保存に支障が出てしまいます。だからといって最初から、大型の業務用冷蔵庫を購入しても食材を保存するスペースがあまり、余計な電気代を毎日支払わなければならなくなってしまいます。
また、スペース確保の問題も発生するため、
- 流れる食材の量の予
- 冷蔵と冷凍の比率
- スペース確保
この3つが、業務用冷蔵庫を最初に購入するにあたって重要になります。
2.コンセントの形状(単相100V・三相200V)
業務用冷蔵庫には大きく分けて単相100Vと三相200Vがあります。
単相100Vとは
一般家庭に使用されるコンセントは単相100Vですが、業務用冷蔵庫でも家庭用のコンセントと同じ形状の業務用冷蔵庫があります。
単層100Vの業務用冷蔵庫は大型のものより、中型から小型タイプのものに多く、縦型や横型タイプのものに存在します。
横型の業務用冷蔵庫は上の部分が作業台になり、スペース確保に便利なため用途や容量で使用する業務用冷蔵庫を選ぶと良いでしょう。
三相200Vとは
三相とは、3系統で電流や電圧が組み合わさり、単相よりも電動機への負荷が少ないため電気代がかからない特徴があります。
そのため長い目で見ると三相の業務用冷蔵庫の方がおすすめです。
しかし三相200Vのコンセントの形状が違うため専用のコンセントが必要になるため、ない場合は電気工事が必要になります。
3.1日の開け閉めの回数
冷蔵庫内が冷えた状態でドアを開けると当然冷蔵庫内の温度が上昇します。
この開閉の動作を多く凝り返すことでコンプレッサーに負荷がかかり電気代が多くかかることにつながります。
4.季節
いくら現代の冷蔵庫が密封化されているといっても冷蔵庫内と室内の温度差が大きいと冷蔵庫内を冷やすためにかかる電気代に影響が出ます。
営業時間外の冬に暖房を止めているときの室温が4℃で夏の冷房をかけていない室温が40度だった場合、冬は冷蔵庫内と同じ温度設定の4℃であればコンプレッサーはほとんど動きませんが夏はコンプレッサーが回り電気代が高くなり電気代に影響が出てしまいます。
5.メーカーや機種の違い
メーカーや機種により年間の消費電力に差があります。
これは家庭用冷蔵庫などでも同じで業務用冷蔵庫に
- インバーター制御が搭載されている
- 古い業務用冷蔵庫を使い続けている
などの条件で電気代に影響します。
業務用冷蔵庫にコンプレッサーがインバーター制御されていれば回転速度を自在に変更できる。
また節約を考えるのであればインバーター制御が搭載された業務用冷蔵庫がおすすめです。古い冷蔵庫をお使いならば買い替えを視野に入れた方が電気代をオトクにできるケースがあることをおぼえておきましょう。
業務用冷蔵庫の節約方法とは?
使用頻度が多く家庭用冷蔵庫よりも扉の開閉回数が多くなりがちな業務用冷蔵庫の電気代の節約方法には3つあります。
1.冷気遮断カーテンの設置!
扉が大きい分冷気が逃げやすい業務用冷蔵庫は冷気遮断カーテンの設置で冷気が逃げにくくなるため電気代の節約につながります。
2.食品を詰めすぎない!
庫内の空気の循環が悪くなる原因に食材の詰め込みすぎがあります。
これは無駄な電気代がかかる原因になります。
大きなダンボールのまま食材を入れてしまいがちな業務用冷蔵庫は、ダンボールや発泡スチロールから食材を出して冷やすなどの工夫をすれば庫内の食材の詰め込みすぎを防げます。
3.熱いものは入れない!
調理したばかりの料理を冷やしたいなど、普段家庭ではしないことを大きな業務用冷蔵庫ならできるかもと思うかもしれません。
しかし熱いものをいれると急激に庫内の温度が上昇し、急激に庫内を冷やそうと業務用冷蔵庫に余計な負担がかかります。
故障の原因にもなりかねないため調理したものを冷やす場合は常温である程度冷めてから冷蔵庫で冷やすようにしましょう。
憧れだった飲食店経営や食品加工業などこれから始めたい!またはお使いの業務用冷蔵庫の節電を心がけたい方はこれらのことを実行してみてはいかがですか?
節電の知識をもっと深めたいのなら、タイナビスイッチの情報でさらに知識を深めて節電に活かしましょう!
業務用電力の電気料金を安くするポイント
今回は業務用冷蔵庫について説明しましたが、もっと支出を抑えて現在の売上のまま、営業利益をあげるには「電力会社の見直し」です!
いまは売上を伸ばすよりも、電力の乗り換えでムダな支出を抑えるほうが簡単です。冷蔵庫以外にも照明や空調も、今のままで電力コストを減らせるからです!
高圧電力は一年間の最大需要電力で基本料金が決まります。つまり年間の最もピーク時に一時間でも電力需要が跳ね上がれば、その先ずっと基本料金が高くなってしまうというわけです。逆に、設備に電気料金プランを合わせれば、ムダに大きい契約をせずに済み、光熱費を抑えて営業利益が改善できるというわけです。
高圧電気料金を高額にする3つの要素
高圧電力の電気料金に影響する要素は次の3つです。
- 電気料金プランによって異なる「基本料金の単価」
- 設備と電気の使用状況、「力率」
- 電力需要の大小で決まる「契約電力」
こうして並んだ3つですが、どうやって安くするかピンと来ませんよね。解決策をそれぞれ挙げるとこうなります。
- 電気料金プランの切り替え
- 力率の改善
- 電力の最大需要を抑えるピークシフト
この中には1円の追加投資も払わずに試せる方法がひとつだけあります。設備の買い替えもしない、電気の使い方も変えないで電力コストを削減できるのはどれか、わかりますか?
「プロの電力見直し」で電気料金は安くなる
コスト削減の中で最も費用がかからないのは、電気料金プランの切り替えです。力率改善とピークシフトは、設備の買い替えや電力を管理するシステムの導入でコストがかかってしまいますので、手軽に試すにはハードルが高いですね。
電力コスト全体の削減をご検討なら、まずは複数の電力会社から見積もりをとって比較してください。同じ電気なのに、電力会社やプランによって支払額にずいぶん差があることに驚くはずです。
電力が分からないままでOK! コスト削減のサポートは「スイッチビズ」
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ぜひ、高圧・特別高圧施設のコスト削減第一歩としてお試しください。