デマンド値から電気料金を計算

電力をたくさん使用する企業の場合、一般家庭のように電気コストを削減しようと、常に節電をしたり節約などを社員全員が心得ていたとしても、残念ながら思うような省エネ効果を得ることは出来ません。

大切なのは電気料金がどのように決定しているかの仕組みをしっかりと理解することです。

それを理解することによって、効率的な省エネを実現することが出来るのです。

基本料金について

電気の基本料金というのは1年間固定されることになりますが、過去1年間におけるデマンド値がそのまま契約電力となり、必ず支払う必要のある基本料金の計算に使われます。

このことから、1年の中でたった一度でも高い需要電力値を叩き出してしまうと、それが原因となって基本料金に反映されることになり、その結果基本料金の上昇に繋がります。

ただし、高圧受電500kw以上で契約をしている場合、これまでの最大デマンド値を参考にして電力会社の担当者と協議をし、契約電力と基本料金が設定されます。

この場合には、契約電力がデマンド値を超過することで、違約金の支払いが生じます。

使用電力量料金について

基本料金は年間契約により決定するのですが、基本料金の引き下げ対策をすることによって、料金単価も一緒に下がり、結果的に使用電力量料金の大幅コスト削減に繋がります。

さらに日毎、月毎、年毎の使用電力量を把握することにより、その時期にターゲットを絞っての効果的な節電対策を行うことができ、使用電力量が削減されます。

デマンド制御の重要性

先程も書かせていただきましたが、消費電力量が最も多くなった月に記録したデマンド値を基にして、1年間の基本料金が決められ、またそれが使用電力量料金にも影響を与えてきます。

このように消費電力量が最も多い月を利用して基本料金が決められるという特性があるため、年間単位で考えますと、電気料金に大きな無駄が生じてしまいます。

デマンド制御がコスト削減

この電気料金のコストを削減し、そのまま省エネにも高い効果を得ることが出来るのがデマンド制御です。

消費電力量が最も多い月におけるデマンド値を抑制してあげることで、契約電力と基本料金の引き下げに成功します。

つまり年単位での電気料金の削減になるのです。

このことから、基本料金と使用電力量料金を同時に削減したいのであれば、このデマンド制御がいかに重要な役割を持っているのかをご理解いただけたかと思います。

デマンドコントロールシステムで「見える化」

ここまでで、デマンド制御によって電気料金のコスト削減に繋がることを知っていただいたかと思いますが、もう一つの特徴として「見える化」が挙げられます。

デマンドコントロールシステムと呼ばれる専用の装置を取り付けることによって、電気の使用状況をいつでも目で見て確認することが出来ます。

しかも、過去の消費電力量も把握出来るため、計画的なコスト削減対策が可能となります。

見える化で効率的な省エネ

日本に限らず、全世界で省エネが議論されている現在、一般家庭はもちろんのこと、消費電力の多い企業が積極的に省エネに参加するべきです。

デマンドコントロールシステムの「見える化」は、企業における省エネに高い効果を発揮します。

電力使用日と稼働設備がどのような状況なのか目でモニタリングをすることで、今まで使ってきた電気のどこが無駄だったのか、どこにムラがあるのかを確認出来ます。

それを元にしてコスト削減対策を行うことで、必要最低限の電力を確保しつつ、効率的な省エネ効果を得られます。

また過去の消費電力量のデータを他の施設の状況と比較し、それを従業員全員に提示することによって、省エネに対する意識を高めることが出来ます。

「自分の会社ではこんなに無駄な電気を使っていたのか」「他ではこんなにも省エネに成功しているのか」など、一人ひとりが省エネ対策に動くようになるでしょう。

デマンドコントロールシステムの選び方

理想的な省エネを実現するためには、デマンドコントロールシステムを正しく選ぶ必要があります。

デマンドコントロールシステムは数多くのメーカーから発売されており、価格はもちろん機能にも差があります。

デマンドコントロールシステムはデマンド監視よりも高額ですが、その分負荷の制御も同時に行ってくれるため簡単に節電対策を進められます。

設備の規模や負荷の種類、節電効果の余力、受電状況などなど、様々な項目を企業内でトータル的に考えなければいけません。

  • デマンド監視なのか?それともデマンドコントロールシステムなのか?
  • パソコンからのみの監視なのか?または全従業員でいつでも共有出来るように表示盤が必要なのか?
  • データ受信は無線LANか有線LANか?
  • デマンド制御可能な負荷グループを何個まで設定出来るのか?

などです。

空調をデマンド制御した際の具体的な省エネ効果

一般的に、消費電力量というのは、エアコンの使用量が多い8月が最も高くなります。

デマンド制御されていない学校や事務所などでは、8月の基本料金が1年間ずっと適用されることになります。

これってかなり損をしており、極端な話、全く電気を使わなかった月でも、高額な基本料金を支払わなければいけないのです。

しかしデマンド制御をすることで、場合によってはかなりの省エネ効果が見られます。

デマンド制御を70%に設定した場合

エアコンの設置台数の多い建物でデマンド制御を70%に設定した場合、驚くほど基本料金の節約に繋がり、またその分省エネ効果もあります。

基本料金は「○○kw×1,560円/kw」で算出されるのですが、例えばエアコン43台(192w)を増設した建物で計算してみます。

192kw×1,560円/kw=299,520円」が月々の基本料金となり、1年間換算すると単純に12ヶ月分をかけますので3,594,240円となります。

3,594,240円という数字は、ちょっと高額過ぎます。そこでデマンド制御を導入し、70%に設定したとします。

192kw×0.7×1,560円/kw=209,664円」となり、年間2,515,968円が基本料金となります。

いかがでしょうか?

1年間で1,078,272円もの節約に成功しました。

このように、デマンド制御を導入することによって、節約だけではなく、省エネにも多大なる協力をすることが出来るのです。

空調をデマンド制御するデメリット

空調のデマンド制御は確かに節約と省エネという大きなメリットがあるのですが、あまりにもデマンド制御を過度に設定してしまうと、いくつかのデメリットが生じます。

その大きなデメリットとして「施設利用者(従業員)」のストレスの原因になる可能性があるということです。

デマンドを監視中、電気を使い過ぎていると、表示盤のアラームが鳴ったり、メール転送設定をしておくことで、携帯やパソコンに警報メールが届きます。

あまりにも節約に過剰な状態となり、施設利用者にストレスが溜まり、その結果業務効率を低下させてしまうかもしれません。

場合によっては、健康被害を引き起こしてしまうことだって考えられます。

このデメリットを無くすためには、やはり目標値を過度に設定し過ぎないこと、そしてデマンドコントロールシステムを設置した業者から正しい管理方法のサポートをしてもらうことです。

上手に利用することでデマンド制御は、企業の成長を促進してくれるハズです。

消費電力量の多い空調を節電することで、その分が企業の収益に繋がると考えれば、デマンド制御は非常に活用性のあるシステムだと考えす。

しかも地球環境を考えた省エネにも繋がるのですから、まさに一石二鳥です。

この機会に、デマンド制御導入の検討をしてみてください。

オフィスに掛かるコストとして、電気代もできるだけ削減しましょう!

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