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デマンド契約とは?

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日本の電力供給事情は近年非常に複雑化していますが、それと同時に昔ほどは電力を無駄に使うべきではないという概念が定着しつつあります。つまり、電力も限りある資源によって作られる事情をしっかりと考慮する時代となっていることで、電力をいかに効率的に使用すべきかを重要視することが求められているのです。

このような日本社会におけるエコなニーズを受けて、電力会社も様々な供給プランを設定していると言えるでしょう。その中で非常に注目されているのが、デマンド契約と呼ばれる電力契約方式です。

今回は、このデマンド契約による電力供給が現在どのように機能しているかを含めて、そのメリットとデメリットについても検証していくことにしましょう。

デマンド契約の基礎知識

デマンド契約は、あらかじめ算定された1年間の電力量について、どのくらい高い需要が多かったのかを分析して次の年の基本契約料金に反映する方法です。なぜこのような契約が存在しているのかというと、電気料金を日常の使用段階から節減するために他ならないでしょう。

通常のデマンド契約での電力提供になりますと単に料金体系でのエコ管理だけでなく、電力がどのように使われているのかを24時間監視するシステムを導入することがほとんどになります。

デマンドとは何を指す言葉?

しかし、デマンド契約における【デマンド】という言葉が一体何を指すのかは非常に興味深いところです。実はこのデマンドは、システムが管理する30分ごとの使用電力を指しています。

この30分ごとのデマンドは電力会社の方で管理はされていますが、デマンド契約を結ぶことで監視機器を導入して消費者側でもそれを管理できるようになるでしょう。この30分ごとの平均電力量の記録は、毎月集計されてその月の最大となる電力量を割り出すのです。

そして、これが1年間繰り返されることにより、その年の最大使用電力量がどの程度になるかが自ずと把握できることになります。よって、このデマンドが低くなるように日常管理することが電気料金を抑えることに繋がっていくでしょう。

約50kW未満契約に提供されることが多い

このデマンド契約は実のところ、電力会社におけるすべての契約プランに導入できるとは限りません。一般的に、50kWの比較的低い電力契約の場合にデマンドを提供しているところが多くなります。

それでも、なぜこのように高圧でも比較的低い電力契約に適用されることが多いのか気になるところですが、それは多くの契約者がもともと電力消費に対して費用を掛けたくないからです。

電力契約が50kWを超えますと固定費がかさむことがほとんどなので、経営者としては当然できるだけ低い電力使用量で一年を乗り切りたいという思いがあることでしょう。

その中で、この過去1年間で最大電力量を抑えさえすれば次の年の契約電力が高くならないという方式は、高圧でも低い電力を求める事業所にとっては効率よくコスト管理が可能となります。

デマンド契約を進める企業体タイプ

さて、電力のデマンド契約を結ぶ際に考えるのが、一体どのような企業などが導入するのに相応しい契約方式かという点になるでしょう。

先述のように多くの電力会社が、50kW未満契約に限って導入していることもあって、基本的に大規模な企業にはマッチしない方式であるのは容易に想像がつくのです。ここでは具体的に企業の向き不向きをチェックしてみます。

成長中のメーカーなどでは管理が難しい

まず、企業の中でも使用電力が年々大きくなるメーカーなどは、製造に使用する設備も絶えず増設などを繰り返す傾向にあるでしょう。そのため、使用電力について上限を定めていたとしても、多くのメーカーの経営方針が計画性を持って製造することが少なくなっているので使用電力も安定することはありません。

これによって、ある一定の時期に製造が集中してしまえば、デマンドの最大値が常に更新される結果に陥ることも多くなります。デマンド契約は、常に電力量を抑えることを前提に運営を進めることが推奨されるため、一般的に一気に使用電力が上がってしまう成長中のメーカーには適さないでしょう。

それでも、省エネが効率的に実践できる製造機器を使用しているメーカーになると、運用上において独自の工夫を進めるとデマンド管理が成功するチャンスも増えるのです。

デマンド契約後に感じられる基本的なメリット

デマンド契約で電力供給を進めることについて導入した多くの企業が経営上におけるメリットを感じることも多いのですが、具体的にどのような方面にてそれを実感しているのかは当事者以外には分かりにくいでしょう。

ここでは、デマンド契約開始後に企業内で実際に感じられ、スタッフ間でも非常に評価の高いメリットをご紹介します。

スタッフにおけるコスト意識が高くなる

デマンド契約で使用電力量のデマンド管理が可能になると監視機器が企業内に配置されることで、そこで働くスタッフの多くが普段から使用する電気に対する管理意識が強くなります。

電気への意識の強まりは日常的な企業内でのコスト管理に他ならず、それが普段の生産活動や業務の進め方においても改善や効率化をスタッフが自発的に進める効果をもたらしてくれるでしょう。

生産拠点になりますと製造業務では多くのスタッフがコスト管理に気を配っているものの、オフィスや一般業務における間接費に関しては意外に無視されていることも少なくありません。これにより、それまで何があっても改善できなかったコスト意識がいとも簡単に高められるようになるのです。

電気がどこに使われているかオンタイムに把握

また、デマンド監視機器導入の大きなメリットは、その時点における電力消費をオンタイムに把握できることにあります。これは誰が見ても客観的に理解できるので、経営者や一般スタッフに関わらず、問題がどこにあるのかを提起することが可能になるでしょう。

短期的には使用電力の改善に至ることは少ないのですが、一年を通して運用することで節減すべき箇所について継続的な改善が可能となり、結果的に年間での節減がスムーズに達成しやすくなるメリットもあります。

デマンド契約すると意外なデメリットが存在する

しかし、メリットの多いデマンド契約での電力供給も決してパーフェクトな存在ではなく、各導入体における運用手法によってはデメリットが生じることもあり得ます。

デマンド契約は、電力供給を受けている企業が電気料金をコントロールしやすいようにサポートする契約方式ですので、この意義は企業の会社運営と一致していない場合はその効果が期待できません。

ここでは、企業内におけるデマンド契約がもたらす代表的なデメリットを確認していきましょう。

著しいサービス性向上は次の年の電気料金が急に上がる

企業の発展は市場ニーズとのタイミングもあって、本来企業が思い描いている計画とは裏腹によりスピーディに発展を遂げる場合もあり得ます。特にそれまであまり注目もされなかったサービスが一気に爆発することもあり、経営者としては収益性を考慮すれば増産を決断するのが一般的な流れです。

しかし、このように著しくサービス性を同一年で高めた結果、デマンド契約による電力需給をしている企業になりますとデマンド値がより高まることは避けられません。これでは、次の年の電気料金も急激に上がってしまいます。

よって、常にフレキシブルなサービス供給体制を模索したいメーカーの場合は、デメリットになりかねずデマンド契約で運営すること自体に無理があるといえるかもしれません。

行き過ぎたコスト管理が労働モチベーションを下げる

このデマンド契約での電力消費における最も隠れたデメリットと言えば、コスト管理が徹底されすぎてスタッフの労働に対するモチベーションが大幅に失われることです。

物事は無駄が少しでもないと、長期的に進めづらくなるのはどなたでも理解できることでしょう。それは、企業管理にも同様に当てはめられ、節電できる部分がすでに見つからないほど改善されてしまった場合、この分を人件費や福利厚生など上手に回していかなければ、会社全体での士気の低下にも繋がるでしょう。

このようなケースについて1〜2年目は有効に働きますが、改善すればするほど、更に改善する事は難しくなるでしょう。このため、経営者は人材とのバランスを常に意識しなければなりません。

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