SDGsとは? 企業が取り組むメリットと環境目標の達成方法を紹介
世界規模で取り組む企業が増えているSDGs。環境への配慮や企業のイメージアップなどから検討する価値は高く、新たなビジネスチャンスといえます。
しかし、SDGsがなんなのか、意外と理解していない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、これからSDGsに取り組みたい企業様向けに、環境問題に関係する目標7と13をピックアップして解説。目標を達成するために必要な、CO2の効果的な削減方法も紹介します。
SDGsとは?
SDGs とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、読み方は「エスディージーズ」です。
SDGsは2015年の国連サミットで定められた取り組みで、期間は2016年~2030年の15年間です。特徴として、政府だけでなく企業や個人も課題への取り組みが求められており、ビジネスチャンスにも影響するため、SDGsに取り組む企業が急増しています。
SDGsには貧困や健康、経済、環境問題など17もの目標が用意されています。
目標の数が多いですが、全てを達成する必要はありません。自社でできそうなものから取り組んでみましょう。
環境問題に関する目標
ここからはSDGsの17ある目標のうち、環境問題に関連した目標を2つピックアップして紹介します。
目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
太陽光発電など、クリーンなエネルギーの導入を促進する目標です。詳細な内容は以下のとおりです。
目標7のターゲット
7.1
2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。7.2
2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。7.3
2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。7.a
2030年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率、および先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究および技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。7.b
2030年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国および小島嶼開発途上国、内陸開発途上国のすべての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。
解決の鍵はなんといっても、再生可能エネルギーの導入です。一見すると実現が難しいように感じますが、実は簡単かつ確実にできる方法が2つあります。
- 社屋や施設などに太陽光発電を設置。電気を自家消費する
- 契約している電力会社の変更。CO2排出係数ゼロ、再エネ100%プランに乗り換える。
どちらかに取り組むことで、SDGSやRE100など、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大できます。
目標13:気候変動に具体的な対策を
CO2削減など、地球温暖化に取り組む目標です。具体的な内容は以下のとおりです。
目標13のターゲット
13.1
すべての国々において、気候変動に起因する危険や自然災害に対するレジリエンスおよび適応力を強化する。13.2
気候変動対策を国別の政策、戦略および計画に盛り込む。13.3
気候変動の緩和、適応、影響軽減、および早期警告に関する教育、啓発、人的能力および制度機能を改善する。13.a
重要な緩和行動や実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同動員するという、UNFCCCの先進締約国によりコミットメントを実施し、可能な限り速やかに資本を投下してグリーン気候基金を本格始動させる。13.b
女性、若者、および社会的弱者コミュニティの重点化などを通じて、後発開発途上国における気候変動関連の効果的な計画策定や管理の能力を向上するためのメカニズムを推進する。※国連気候変動枠組条約(UNFCCC)が、気候変動への世界的対応について交渉を行う一義的な国際的、政府間対話の場であると認識している。
地球温暖化を防ぐには、原因とされているCO2を排出しないクリーンエネルギーの導入が必要です。こちらも目標7と同様に、自家消費を目的とした太陽光発電の導入や、再エネ率100%の電気料金プランへの乗り換えが効果的です。
また、災害対策として蓄電池を別途導入することで、停電にもあるていど対応可能です。
SDGs5つのメリット
中小企業や自治体などがSDGsに取り組むことで、以下5つのメリットを享受できます。
①新たなビジネスチャンス
多くの方がSDGsに目を向けているということは、それだけ新たなビジネスチャンスといえます。SDGsの目標達成に関連する商品やサービスを提供できれば、売上アップや新規市場の開拓が期待できます。
②取引先企業との関係性向上
現在世界中の企業がSDGsに取り組んでおり、取引先へもSDGsの注力を求める企業が増えています。
既にSDGsに力を入れて入れば、取引先とも優位な関係性を築けるでしょう。逆にSDGsに取り組まなければ、取引先から外される危険性があります。
「正直、環境問題には関心がない」という企業様でも、何かしらのSDGsの目標に取り組むべきでしょう。
③ESG投資における評価獲得
ESG投資とは、環境評価の高い企業に投資価値を見出した投資法です。資金調達という観点からも、SDGsは深く関係しています。
④企業ブランドの向上
個人・法人ともにSDGsに注目している人が多いため、SDGsへの積極的な姿勢は、企業や商品のイメージアップとしても有益です。
⑤化石燃料が高騰しても安心
再エネを導入することで、化石燃料の高騰による電気代増加による影響も受けません。
SDGsを効果的に取り入れる2つの具体策
この記事で紹介した目標7や13を達成するには、発電設備の導入や電力会社の変更などが求められます。大掛かりですが、目標7と13を同時に取り組めるため、費用対効果は十分にあるでしょう。
また、導入するだけで効果がありますので、消費電力を減らすなど、企業の運営方針を変える必要がありませんので、ご安心ください。
電力会社の乗り換え
電気というと、東京電力など既存の電力会社と契約するのが定説ですが、最近では新電力にも注目が集まっています。新電力にはCO2排出係数ゼロ、環境に配慮したプランを用意している業者もあるからです。
電力会社の乗り換えに費用は発生せず、電気の質や停電が増加すると言った危険性もありません。少ないリスクで、SDGsの目標7と目標13に取り組めるため、非常におすすめです。
太陽光発電の導入
太陽光発電の導入もSDGSの目標7と目標13に対して、非常に有効です。
発電した電気を自家消費することで、CO2ゼロも目指せます。初期費用はかかりますが、自家発電することで日々の電気代を削減可能。お得な補助金や税制優遇があるため、SDGsだけでなく、節電や節税の面でも魅力的な設備投資といえます。
蓄電池もセットで導入することで、災害対策として役立つため、ぜひ今のうちに導入しましょう。