オフィス

企業経営において、オフィス管理は売上の良し悪しを大きく左右します。しかし、コスト高にならない経済的なオフィス探しは決して容易いことではありません。今回は、オフィス選びに失敗することがないよう、コスト高の原因を4つのケース別にチェックしていきます。

1.同じエリアにあるオフィスでもコスト高に!? 水道料金にも注意!

オフィスのエリア

オフィスがコスト高になる代表的な要素は、何と言ってもそのオフィスが属するエリアです。エリアによって条件に違いがあるのは当然ですが、同じエリアでも注意する必要があります。具体的な例をご紹介します。

同じエリアのオフィスでも家賃が全く違う!

地方に行くと特に顕著なのが、同じエリアでもオフィスに掛かる家賃に大きな違いがある点です。

似たようなエリアで、さらに一見すると似たようなオフィスであっても、家賃が大きく異なればどんなに入居を急いでいても衝動買いするメリットはありませんよね。

家賃が安いと思って契約したところ、別のところで同じような条件でさらに家賃が安いオフィスが見つかることも多いのです。そのため、複数の不動産仲介を活用して同じエリア内を満遍なく探すことがベストです。焦らず、ある程度時間を掛けて模索することにしましょう。

光熱費の中でも水道料金は自治体によって大きな差が!

同じエリアのオフィスでもコストに差が付きやすい意外な要素として、水道料金があることをご存知ですか?水道は上下水道共に、地方自治体によって管理され料金徴収されています。

しかし、同じエリア内であっても各自治体によって水量は大きく異なり、これによって水道料金に大きな差が出ることも珍しくありません。

ダムの貯水キャパや地下水が豊富な自治体であれば総合的に供水は安定していますが、同じエリア内でも違いがあるので注意が必要です。

同じ量を使用してもコストに差が出る水道料金は、企業のオフィス選びで十分な懸念材料になることを認識しておいてください。

2.立地問題によってオフィスがコスト高に! さらに人件費問題も

オフィスの立地

次にオフィスのコスト高を招く重要な要因として、立地の問題があります。立地についてはどんなにオフィスを多く抱える企業でも判断が難しく、当初は企業側が問題ないと認識していた状況でも、入居後に問題が発覚することも少なくありません。

ここでは、立地を選び間違ってしまったことで、想定外に発生したオフィスのコスト問題について代表的なものを説明します。

あまりにもアクセスしにくいオフィスは人材登用費がかさむ!

企業によっては、オフィス探しがとにかく家賃の安さ重視になっていることも多いでしょう。家賃が安いと経費削減できるというメリットばかりを思い浮かべてしまいますが、実際は必ずしもそうとは言えません。

安さばかりを考えてアクセス性を考慮しないオフィス選びをしてしまうと、毎日出勤するスタッフはストレスが溜まるばかりです。

さらにダメージとなるのが、交通アクセスの悪さが仇となって人材が集まらない、というデメリットです。募集と面接を繰り返しても人材が定着せず、結果的に長期的に無駄な人材登用費が生じてしまいます。

⇒スタッフのエネルキ?ー消耗を少なくすることが経費削減にも繋がる!

人通りの少ない場所はセキュリティ費用が高くなる

非常に家賃が安いオフィスを選んだ結果、人通りが寂しい場所に立地していることも珍しくありません。昼間はある意味仕事がしやすい閑静なエリアですが、夜間は治安が悪いエリアとなる可能性もあります。

意外に見落としがちなデメリットですが、セキュリティに掛かる費用が高くなる可能性も想定されます。当然、閑静なエリアにあるオフィスすべてがこのようなリスクを負うという訳ではありませんが、事前の治安に関する調査は怠ってはいけません。

上述の人材登用費の問題も合わせて考慮すれば、オフィスは決して家賃を優先しすぎてはいけないことが良く理解できるのではないでしょうか?

3.所有者や大家が原因で結果的にコスト高になるケース

オフィスの所有者

オフィスのコスト高は、所有者つまり大家が原因のケースも見逃せません。人的要因は物的要因と比べても流動的で、改善するには面倒なことも多いです。具体的な例をご紹介します。

物件所有者が変わると保証金が返還されない場合もある

入居時に必ず発生する保証金。一般的には、退去時に入居者へ返還されるため、オフィスで言えば企業側が保証金勘定で計上できるものです。

オフィスの場合は一般住宅と比較しても家賃は高めになりますので、保証金も相当額になるのはやむを得ません。しかし、ここで注意したい点は、保証金が返還されないケースです。

よくある例が、所有者が破産などに陥って入居しているオフィスビルが差し押さえられたり、競売に掛けられたりするパターンです。この場合、保証金の返還が不可能なことも多く、新しい所有者になっても保証金返還がされません。

そのため、不動産会社などを通して大家の経済状態を事前にチェックしておくことが必要です。

所有者都合で取り壊されると想定外の移転費が発生

また、オフィスビル所有者によっては自己都合でビルの取り壊しを決めるケースもあります。上述の所有者交代も同時に発生しやすく、オフィスを利用している企業にとっては寝耳に水な状態になることも少なくありません。

競売が成立してオフィスが新しい所有者に買われた場合でも、それから最低6か月は強制的に退去する必要はないでしょう。しかし、いずれにしても遅かれ早かれ移転の時期は来る訳ですから、企業側からすると想定外の移転費用を計上しなければならなくなります。

さらに、移転費用だけでなく移転先を探す費用も発生しますし、移転後は顧客に様々な不便を与え、売上に悪影響する可能性もあります。

4.オフィス構造上の問題で総合的なコスト高に

オフィスの構造

最後に、オフィスの構造によってコスト高になるパターンを見てみましょう。最近は、オフィスビルなのか一般の賃貸住宅なのか見分けがつかないコンパクトなタイプも増えました。そのため、たとえビジネス用途であっても初期コストが抑えられるオフィスビルもあります。しかし、逆にコンパクトでシンプルな構造によって意外な経費が掛かることも。ここでは、その代表的な出費ケースを見ていきます。

オフィスに駐車場がないと毎月の駐車場費がかなり割高に

近年のコンパクトなオフィスビルは、オフィスとしての機能を重視しており、駐車場が併設されていないことも多いです。コンパクトタイプになるとこの点がネックとなります。

こうしたオフィスビルは住宅が密集しているところに建てられていることも多く、周囲に駐車場がほとんど無いこともよくあります。契約できるのは料金が高い駐車場だけ、という状況も考えられます。そのため、毎月の家賃と比較しても割高な駐車場費が掛かる可能性を考慮しておきましょう。

潜在的欠陥が入居後に現れるとメンテナンス費でトラブルに

コンパクトタイプのオフィスビルは家賃があまり高くない点が大きな魅力ですが、それだけ建築にお金を掛けていないと判断することもできます。つまり、手抜き工事ではありませんが、構造上の欠陥が存在している可能性もあるのです。

仮に賃貸しているオフィススペースにそのような欠陥が見つかった場合、道理から言えばビル所有者がメンテナンス費用を支払うべきです。しかし、このような費用については使用者の落ち度を同時に主張してくるケースもあります。そのため、契約期間中でありながら費用捻出についてトラブルに発展しかねません。

このようなトラブルが発生すればオフィスでの業務に支障を来し、顧客に迷惑を掛けてしまうかもしれませんので、契約時にあらかじめメンテナンス費について確認しておくと良いでしょう。

オフィス選びに失敗してしまうと、長期的にたくさんの無駄なコストがかかってしまいます。未然に防ぐために、物件選びの際は慎重に進め、所有者との事前確認も怠らないように気をつけましょう。